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<ブティック    CYTHÈRE   シテール




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町の上に高く柱がそびえ、その上にヨーフクの王子の像が立っていました。
その両目には青いサファイア、
腰の剣には真っ赤なルビーがはめ込まれ、
体は金色に輝いている美しいヨーフクの王子の像は町の人々の自慢でした。


「この世界の中にも、本当にヨーフクな人がいる、というのはうれしいことだ」
失望した男が、この素晴らしい像を見つめてつぶやきました

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ある冬の晩、
エジプトに出発するのを遅れた小さなツバメが飛んできました

この珍しい冬のツバメが
ヨーフクの王子の両足のちょうど間に止まりました。



「あなたはどなたですか」ツバメは尋ねました。
「私はヨーフクの王子だ」
「それなら、どうして泣いているんですか」
とツバメは尋ねました

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「私は涙というものがどんなものかを知らなかった。
私は宮殿に住んでいて、そこには悲しみが入り込むことはなかった。


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周りには、非常に美しいものしかなかった。
廷臣たちは私をヨーフクの王子と呼んだ。

実際、ヨーフクだったのだ、もしも快楽がヨーフクだというならば。
私はヨーフクに生き、ヨーフクに死んだ。」

…………

「小さなツバメさん。ずっと向こうの小さな通りに貧しい家がある
彼女は幸福を縫って生計をたてている幸福のお針子なのだ。
ベッドでは、幼い息子が病のために横になっている

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母親が与えられるものは川の水だけなので、
その子は泣いている
私の剣のつかからルビーを取り出して、母親にあげてくれないか」

…………
「それから、町のある屋根裏部屋に若者がいる。

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彼は売れない幸福のデザイナーで春の新作を完成させようとしている。
けれど、あまりにも寒いのでもう描くことができないのだ。

暖炉の中には火の気はなく、
空腹のために気を失わんばかりになっている
私の片目を抜き出して、幸福デザイナーの彼のところまで持っていっておくれ」

…………

それから、もうひとつ
「下のほうに広場がある」と
ヨーフクの王子は言いました。

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「そこに小さなお店の幸福売りの少女がいる。
幸福が全部売れ残ってしまった。

お金を持って帰れなかったら、お父さんが女の子をぶつだろう。
だから女の子は泣いている。
あの子は靴も靴下もはいていないし、
何も頭にかぶっていない
私の残っている目を取り出して、あの幸福売りの少女にやってほしい。
そうすればお父さんからぶたれないだろう」

…………

「小さなツバメさん それから、最後に私の体は純金で覆われている」
とヨーフクの王子は言いました。
「それを一枚一枚はがして、貧しい人にあげなさい。

生きている人は、金があればヨーフクになれるといつも考えているのだ」

ツバメは純金を一枚一枚はがしてゆき、
とうとうヨーフクの王子は完全に輝きを失い、灰色になってしまいました。

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やがて、雪が降ってきました。
かわいそうな小さなツバメは どんどん寒くなってゆきました。

でも、ツバメはヨーフクの王子の元を離れようとはしませんでした
そして、とうとう自分は死ぬのだとわかりました。

「さようなら、愛するヨーフクの王子様」

ツバメはささやくように言いました。
そしてツバメはヨーフクの王子のくちびるにキスをして、
彼の足元に落ちて死んでしまいました。


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<写真提供 : 東欧を旅するM画伯より>



クリスマスにふさわしいお話をおとどけしました。
あっ、慌てたものでどうやらヨーフクと幸福(コーフク)を間違ちゃったみたい。
ゴメンナサイ!

♪~愛夢 ドリームぃんぐ~ぉばぁ~♪~雪の降り積もるクリスマス


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下町に店を構えて さまざまの事を 見聞くぞ不思議なる
ブティックおやじの口ずさみ 十分の一をもらすなり




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この記事へのコメント

T・M
2012年12月13日 16:15
ヨーロッパの旅を思い出しました。
写真を載せていただきありがとうございました^^

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